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月別アーカイブ: 2月 2015

Vatican Shadow Death Is Unity With God

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昨年、ドミニク・フェルノー ( Dominick Fernow ) は、Vatican Shadow aliasで100コピーの6つのカセットの限定ボックスセットをリリースした。近いうちにモダンラヴから今回リリースされる2枚組LPはそのオリジナルの歌の12曲をRashad Beckerによってマスタリングされ、編集されたアルバムヴァージョン。彼らの音楽に興味を持ってはいても、いまひとつ音楽的に曖昧さを感じ2.3枚の作品しか購入しなかったのは、ジャケット・デザインによるものだったが、モダンラヴからのこのデザインは素晴らしい、、、
イラン革命(1979年)以降のイスラームの急進的な政治運動に対し、キリスト教のファンダメンタリズムとのアナロジーから「Islamic fundamentalism」という用語が使われるようになった。2015年、我々の目の前にある「イスラム国」の制圧的な大気およびコントロール不可能な破壊された狂気のリズムは、ブラック・メタルとコイルと初期アウテカの間に引かれるポスト・インダストリアルとして現実味を帯びて来た。そうした政治的背景とは裏腹にヴァチカンシャドウの「Death Is Unity With God」の叙事詩的な美しさはそのタイトル「死は神との単一性である」が示す、ムスリム同胞団のように武装闘争に依らない大衆的なイスラーム主義のメディテーションとしての恒常性が聴こえてくる。
*発売後購入してからVatican Shadowのテキストや詳しい情報は0g [zero- gauge web] にアップします。 新しい情報は現在0g Webをメインに展開中。有料制ですが、多くの方に御購読いただいています。 http://www.zero-gauge.com/


Vatican Shadow – F.B.I. God (2014)
Algimantas Ivanauskas
2014/07/15
http://boomkat.com/vinyl/1221333-vatican-shadow-death-is-unity-with-god-vinyl-edition

Modal Analysis | [MA08] Biomass & R.O.M – MDOF EP

Hello Agi,

I hope this email finds you well.
I’m very happy to share with you a timeless set of tracks, extracted from noise/free-jazz sessions, to be released on the Greek experimental label Modal Analysis.
It presents the collaboration between the Greek electronic producer Panos Kyveleas, (a.k.a. BIOMASS), and the Italian impro-noise duo R.O.M. (Alessandro Quintavalle/electronic bass & Luca Pastore/tenor sax).

You can preview the release here: https://soundcloud.com/modal-analysis/ma08-biomass-rom-mdof-ep
and download it here in WAV.

Looking forward to hear your thoughts!

Best,
Julie

MA08 Artwork LR

*ながらく音沙汰のなかったギリシャの実験的レーベルModal Analysisの、新しくリリースされる作品のインフォメーションがたったいま届きました。遠くで、ギリシャ神話に登場する吟遊詩人のようなメランコリックな感情が微かに流れているインダストリアルテクノ、コンテンポラリーモダンミュージック! でもここでの音楽は世界の始まりの物語ではなく、世界の終わりを示唆するカオスの物語だ。信頼のおける尖端音楽はすべてサブベースニヒリズム、アウトサイダーテクノを内包する「ポストPC」時代へのベクトルを持っている。

Modal Analysis
[MA08] Biomass & R.O.M – MDOF EP

When one door shuts another opens.

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photo by Kentato Hayashi

昨夜の [Subliminal Kid Style] は、過去にはなかった不思議な夜だった。
お客さんも数人の女性と過去のロックマガジン時代からの読者にあたる年齢のひとたちが多く来られ、通常とはまた違った素晴らしい空間と時間が淡々と流れていた、、
音楽ではなく、ひとが放つ波動エネルギーが、そうした空間と時間を形成することを再確認させてもらった
楽しく気持ちいい夜でした、ありがとうございました、、、

閉塞し硬化し、病みきったひとと時代を横目に、
この春までにはnu thingsの全てを総括して、また新たに再出発する予定です、
いつまでも尖端音楽でドキドキし、そこから過去に遡り、未来派から70年代ジャーマンエクスペリメンタル、80年代のポストパンク、インダストリアル、90年代のデトロイトテクノ、ワープ,00年代、10年代などなどをデコンストラクションしながら、そして現在のコンテンポラリーモダンミュージックまでの、それらにみられる全ての建築や現代美術などをも含んだ時代意識と壮大な尖端音楽の文脈とを重ね合わせ横断し、アーカイヴすることによって、音楽で夢見ることのほんとうの楽しさと遊びを実感できる新たなコンセプトでもって、、、
” When one door shuts another opens ”
かなしいけれど前に進むにはやむなくドアを閉めなければならないことも、あるのだ、
この歳までぼくは音楽を介した社会的な絆を必要とし、社会に貢献するときにだけ人生の意味を見いだしてきた。経済のために生きてきたのではない。
かろうじて、音楽こそがひととひとを結びつけてくれるもの、と、、、
だけど、それも、、、経済の前では無力で、、疑わしい時代だ、、、ということです。
「一人ひとりの人間は、その意味を受け入れることも 自らの存在に結びつけることもできない巨大な機構のなかで孤立している。 社会は、共通の目的によって結びつけられたコミュニティではなくなり、 目的のない孤立した分子からなる混沌たる群集となった (「経営学の巨人」の名言・至言/週刊ダイヤモンドより)」

とにかく、もう一度だけ新しい場で、再出発します。年齢的にもこれがぼくの最後の、音楽と信頼し続けてきた少数の支持者への恩返しになれたら、、、。詳しいことはTwitter、ブログなどで近日中に報告できるでしょう。

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photo by Junya Hirano