アーカイブ

月別アーカイブ: 3月 2013

David Bowie 「 Where Are We Now?」

もう16日間もブログ更新していなかったんだ。実はこの2週間、nu thingsでのぼくのDJイヴェント「 Black Is 」やDJ NOBU氏の新しいmix CD[Dream Into Dream]の公式テキストと、来月発売されるだろう河出書房新社『KAWADE夢ムック 文藝別冊』から出版されるデヴィッド・ボウイ特集での「デヴィッド・ボウイ / ゴドー ( GOD ) を待ちながら」 というタイトルの原稿を書いていたものだから、すっかり時間がとれなかったという次第です。ブログを書いてからまだ2ヶ月ほどしかたっていないのに、今日30日の午前1:09 の時点ですでに22,417のViewerが訪れてくださってる ( まあ、この数字すべてがリアルな音楽情報を求めているわけじゃないのは分かってる、冷やかし半分も少なくないだろう、そうしたこともリファラや検索キーワードをチェックすればわかる )。

国ごとの閲覧情報をみていると、いまの世界経済も推測できる。

ピクチャ 3

David Bowie – Where Are We Now?

**DavidBowieVEVO·: 2013/01/08
Get David Bowie’s “The Next Day” on iTunes now: http://smarturl.it/TheNextDay
Music video by David Bowie performing Where Are We Now?. (c) 2013 ISO Records, under exclusive license to Columbia Records, a Division of Sony Music Entertainment

ボウイのことに触れたのでちょっと彼のことを書いておくと、ついこの間発売された新しいアルバム「David Bowie – The Next Day」のなかの「 Where Are We Now?」という曲は、1976~1979年にかけてブライアン・イーノとコラボレイトした「ベルリン・トリプティック(三連祭壇画/ Berlin Triptych )」と言われる「 Low」「Heroes」「 Lodger」でのベルリンへの執念を引き継ぐもので、この曲の歌詞のなかでも歌われている西ベルリンのナイトクラブ「Dschungle」や、東と西ベルリンの間の国境検問所「ボーズbrucke /“evil bridge,”」、ニュルンベルグ通り、ポツダム広場などからもその強い思いを伺わせる。このアルバムにはベケットの「ゴドーを待ちながら」の影響もみられ、彼のアルバムでぼくが最も好きだった77年の「 The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars 」を超えるほどに感動してしまった。それは恐らく、「 Where Are We Now?」のなかでの「死者を歩かせる」ことは、「死の方へ歩く」ことか「死を待つ」いう強いメッセージに感動したのだろうが、ロックも、ロックファンも、そしてぼくも、勿論ボウイも、いつの間にか気がつくと白髪が増え、顔や手に皺が出来るほど歳を重ねてきて、いつかやってくる不条理な死を受け入れなければならない時が近付いていることを示唆していたからだ。この歌でのボウイの声はもう美しくはないけれど、その感情の裏にはどこかに「ゴドーを待ちながら」にもある、かなしみを通り過ぎたあとの、ただ透明な時間が通り過ぎて行くかのようだ。われわれはいまどこにいるんだろう、そして、音楽は? きみは?  “人生は短い。人間に与えられた時間は、束の間の虹のごとくである。[ルキウス・アンナエウス・セネカ]”

2013 3/30 am10.55

Aldo Tambellini – Cathodic Works 1966-1976

映画とは聴衆を不安にする視聴覚のことで、感覚を魅了し攻撃しその爆撃で新しいイメージは以前に残された他のイメージと合併する。それは常に動いているロールシャッハテストだというフューチャリスト、アルド⋅タンベリーニ ( Aldo Tambellini ) 、彼はイタリア系アメリカ人で黒を取り巻く色とその概念の調査や、フィルム、ビデオ、音、絵画、彫刻および詩などでelectromediaパフォーマンスを展開するアーティストである。Vonから16pのブックレット付き2枚組DVD「Aldo Tambellini – Cathodic Works 1966-1976」がリリースされたり、去年10月9日からのロンドンのテイト・モダンで過去の全作品をアーカイブするエキシビジョンが開かれ再び注目を浴びている。映像の数々にみられる黒のこの感覚、もはやスペースがそれ自体地獄として現われるノイズ/サウンドトラック、そしてロシア人宇宙飛行士アレクセイ・レオーノフが言った「宇宙はどれくらい黒い」のかアルド・タンベリーニの映像を観ればそれが理解できるだろう。このDVDには収監されていないが、感覚破壊の経験という1965年の4分6秒の「Brack Trip」なんて作品はまるでEmptysetそのものじゃないか、なんて思ってしまう。2013年、黒と白の、モノクロームの時代、それがいまわれわれの生きている時代を象徴するカラー。

Aldo Tambellini’s BLACK TRIP (1965)

**martbev1·: 2010/05/16
Aldo Tambellini is a pioneer experimental film and video artist. Through the uses of kinescope, video, multimedia, and direct painting on film, an impression is gained of the frantic action of protoplasm under a microscope where an imaginative viewer may see the genesis of it all.

Aldo Tambellini-01Aldo Tambellini-02

Aldo Tambellini-03Aldo Tambellini-04

Aldo Tambellini
Cathodic Works 1966-1976
Von ‎– VON 014 DVD
DVD A
– Black Video 1 (1966, ½”, b&w, sound, 31’)
– Black video 2 (1966, ½”, b&w, sound, 28’)
– Black Spiral (1969, 16mm reversal, b&w, static sound, 6’)
– Black Video 1 projections (1966, ½”, b&w, sound, 18’)
– Interview at the Black Gate Theatre (1967, ½”, b&w, sound, 2’)
DVD B
– Minus One (1969, 2” on ½”, b&w, sound, 21’)
– 6673 (1973, ½”, color, sound, 32’)
– Clone (1976, ½”, b&w, sound, 40’)
all materialis a transfer
from the original tapes,
non edited and
non manipulated
courtesy of Aldo Tambellini Archive
allrights reserved
mastering/design by Von archives
curated by Pla bolognesi / Giulio bursi
2 × DVD
Italy
Released: 2012
edition of 1000
VCS/VonClassic series
VON 2012

Aldo Tambellini-05Aldo Tambellini-06

**This double DVD release presents for the first time a selection of the cathodic experimental works from the seminal Italo-american artist Aldo Tambellini, a selection of classic documents of one of the first pioneers of video art and audiovisual experimentation from New York east side scene of the 60s and 70s. Unreleased and classic works available for the first time. Curated by Pia Bolognesi e Giulio Bursi. This is the first release of the Classic series by Von Archives.

The Tanks: Aldo Tambellini

**tate·: 2012/10/19
Considered a pioneer of Expanded Cinema, Aldo Tambellini came to prominence in the 1960s with his experimental work in television and cinema. Fascinated by the blurring of boundaries between creative disciplines, he began to fuse film projections with music, dance, painting and spoken word, producing kinetic, sculptural installations.
For the Tanks: Art in Action, Tambellini revisits his early works ‘Moondial’ and ‘Black Zero’.
去年行われたロンドン、テートギャラリ−でのエキシビジョンの映像

彼の映像作品を少し記述しておくと、1965年の作品に「Black Is」という3分39秒のフィルムがある。心臓の鼓動の音に、また完全にカメラの使用なしで作られた、このフィルム、夜黒色背景上のプロジェクト抽象形態およびイルミネーション。Tambelliniは言う「種子、黒、種子、黒、精子、黒、精子、黒。」この実験映画は「16mmフィルムに直接傷をつけ引っ掻き穴をあけることによって映画の生き生きしたリズムを作成しました。」この作品へのインスピレーションはある日通りを歩いていた時に、破棄された打ち抜かれて穴のあいた言語データであるコンピュータテープを見つけ、それに黒いペンキを吹き掛けてステンシル ( 謄写版原紙 )として使用することを思いつき、そのことにより新しい視覚的な言語を形成し熱狂するアクションを引き起こすことが実現でき、結果、フィルムの切れ端、それらをブリコラージュし編集することで、新しいエレクトロニクス時代の「知覚の経験」というブラックシリーズを生み出した。

Aldo Tambellini’s BLACK IS (1965)

「BLACK TRIP」は感覚の破壊の経験。8・1/2分「BLACK PLUS X」は、コニーアイランドで遊んで過ごす黒人の子どもを撮影し、「X」という黒人が瞬間的に白に変えられる装置によって人種問題のからかい半分の解決策を提唱。「MOONBLACK」は映画上のアクション・ペインティングを使用し常に上方へ移動し宇宙の黒さを切断しながら宇宙飛行士とヒューストン・コントロールの間のロケットエンジンおよび会話の連続的な声によって宇宙飛行の感覚をさらに高めたという。分割スクリーン形式で示された9分34秒の「BLACK TV」は彼の最も社会的/政治的な映画で、ボビー・ケネディの暗殺、人種の暴動、警察の残酷、ベトナム戦争、アメリカの飢えのような特別プログラムを含むニュースでの出来事のビデオ編集から作られた我々が住んでいる世界の暴力の知覚。映像のサウンドトラックに関しては彼がイメージに反応したものを同時に音/音声を即座に作ると発言している。

Aldo Tambellini, Black Zero Exhibition

**2013/03/05
Aldo Tambellini, Black Zero Exhibition

Aldo Tambellini
http://www.youtube.com/results?search_query=Aldo+Tambellini+&oq=&gs_l=

*

Black is
Aldo Tambellini

Noise + Industrial+ Techno
23 (sat) 18:00-23:00 1500yen(inc 1drink)
@ nu things
bricolage: AGI Yuzuru
BLACK IS_CC01
Emptyset,Blackest Ever Blackなどの音楽と、3台のプロジェクターを使いアルド⋅タンベリーニの音響/映像とで、ちょっと実験的お遊び/ブリコラージュを展開します。最近東京や地方からわざわざボクに会いにきて下さるひとも少なくないのですが、いつもDJすることに追われ、結局話す時間もとれなくて申し訳なく思っていますので、今回は23時に終わっても、そんな方がおられるなら朝の始発までBar Timeでオープンしててもいいかなと考えています ( いない場合は勿論23時に閉店します)。どうぞ気軽に遊びにきてください。

************************************

*2012 best albumはまだ紹介していない作品も少なからずあるのですが,毎回同じパターンに少々飽きてきたのと、ちょっと気分を変えたいし、今回のように重要なものは詳しく1作品ごとに紹介していくとか、、、2003年に入って4月にもなろうとしている現在、そろそろいい作品もリリースされ始めたし、CD/レコード以外にも書きたいこともあるので、、、一時2012 best albumは休憩ということで、、、

2013 3/16 sat am7.39

2012 best album part14 69 – 70

OSCAR MULERO
GROOF

ブラックプロパガンダとは「虚偽の陳述」、「誤報」そして「嘘のための確信」、「故意に誤りの」という意。2年目を迎える3.11のために再び危機意識を忘れないためのOscar MuleroとGroofの2枚の黙示録世界を選んだ。大量にばら撒かれた放射性核種、それは今も放出され続けている。そして9万ベクレルものセシウムが含まれたスギ花粉に黄砂そしてPM2.5。N95マスクとメガネをかけて外出しなければならないことが普通になっていく環境って一体なんなのだろう。それだけではなく壊れてゆくひとびとの、嘘で自分を飾り欲望のなかで踊り続けている人々の群れ、症候群。嘘を嘘で塗り固めた現実。ブラックプロパガンダ。「我々は死を覚悟しなければ生きられない時代に投げ込まれたのだ 自覚すべし もう誰かが何かしてくれる時代ではない ( 私のニセモノに注意 ‏@tokaiama ) 」。

Nuclear Reactor Huge Explosions and Fixed point Cam

3_11の地震が世界的に見ても如何にヤバかったかが分かる動画
http://www.youtube.com/watch?v=ndEBCMUqcAk&hd=1

R-4367459-1363005921-7455Oscar Mulero ‎– Biosfera
Detroit Underground ‎– DU20
Vinyl, LP, Green Marbled
US
Released: 04 Mar 2013
IDM, Ambient
A1 Cova Rosa
A2 Oscos
A3 Doiras
B1 Cabo Penas
B2 Ibias
B3 Pria
News; デトロイトアンダーグラウンドからの最新アルバム「Biosfera」が04 Mar 2013にリリースされた。

Oscar Mulero_ Black Propagandablack propaganda-c-02black propaganda-02

OSCAR MULERO / BLACK PROPAGANDA

Warm Up Recordings ‎– WU031
A1. The Dirt
A2. Instant Widespread Of The Dirt
A3. Introducing Errors
B1. Disinformation
B2. To Convince For The Untruth
C1. Intentionally False
C2. Inaccurated Information
D1. False Statements
D2. Black Propaganda
all tracks produced by Oscar Mulero
mastering at Eternal Midnight mastering studio
by Nergio Cordoba
distributed – Triple Vision Record Distribution
pressed – Record Industry
made in Spain
WARM UP RECORDINGS 2012

スペイン、マドリッドのOscar MuleroはDJ/プロデューサーとして20年以上のキャリアを持ち91年にはマドリッドでクラブThe Omenを設立している。ブラックプロパガンダは、インダストリアルのダークでシリアス、ストイックなサウンド、アトモスフェリックなテクノバロック様式の交響曲と言えよう。去年3月Svrecaがnu thingsに来た時、食事に行った時に話していたスペインは、そのユーロ圏の多くのように危機モードにあり、ヨーロッパの累積債務危機に対して政治家はとるべき行動計画も分からず行き詰まり金融引締め政策を採り、そうしたことにより失業などの深刻な社会不安が日常生活に重くのしかかっているという。Svrecaもそうだが、Oscar Muleroも典型的なプロテスタントで福音主義を理念とする。彼の音楽もまたそうした狂った日常に妥協しない態度を持つ。「アルバムの概念は、インターネットのように、コミュニケーションを通じてどのように例えば情報を操作し変造することができるか示すことです」。彼も最近の尖端音楽でのサウンドの著しい変化に影響を受けPerc、ルーシーおよびObtaneの音を引用している。Oscar Muleroは、新たにSvrecaのSemanticaと連結し最先端のインダストリアルテクノを展開し始めた。

Oscar Mulero – Black Propaganda Reconstructed Part I – WU33


**OfficialOscarMulero·: 2013/01/29
WU 33 – EP sampler
Distributed by Triplevision.nl
http://www.triplevision.nl/release/WU…
With remixes from Lucy, Developer and Shifted
http://www.oscarmulero.com

encode-GROOF-Reality Fails -01BBencode-GROOF-Reality Fails-02encode-GROOF-Reality Fails-03BB

GROOF / REALITY FAILS
Warm Up Recordings ‎– WU30
A1. Angel Exterminador
B1. Diagrama Esporadico
B2. Gummy
C1. Amb
D1. Vac04
D2. Islands
all tracks produced by Roberto Gemelin a.k.a. Groof
mastring at Eternal Midnight Mastering Studio
by Xergio Cordoba
distributed – Triple Vision Record Distribution
http://www.oscarmulero.com
made in Spain
*all tracks produced for Warm Up® Records / 2012.
sides A and C play at 45 RPM. sides B and D play at 33 ⅓ RPM
WARM UP RECORDINGS 2012

GROOF / AMB

*チェルノブイリへのかけはし「みえない箱船」(チェルノブイリ原発事故で被災した子どもたちを日本に招待し転地療養させることによって健康回復をはかる“保養里親運動”をはじめ、被災地に対して様々な救援活動を行なっている 民間ボランティア団体)の、「今、テレビにも、新聞にも愛情を感じることはない」、「男に走って子どものことを忘れて遊びほうけている母親のようなものです…そのような母親しか、もてなかったのは、私たちの運」。ある一人っ子の高校一年生になる女の子の最近10日ほどの間に書き込んでいたTwitterでの呟やき「母帰ってこないぞーーー」「晩ご飯くってないぞーーー」、「風邪で身体がしんどいというのに、こーゆーときに親おらんってゆーな!」「薬どこしまってんオカン!」、「何時に帰ってくるんやー、晩ご飯どーすればいいんやー」、「母帰って来ん」。これはぼくの知人だった49歳の母親が自分の子供に対してとっている哀しい仕打ちだが、父権と母性の喪失、離婚して子供しかいない女性はなにものにも縛られるものがないので、向こう見ずに横暴になっていくのだろう。まして付き合っている男性がただやさしいだけの、女性の言いなりになっているだけで父権など持ち合わせていないのだから、、。「男性の心の最大の特徴はプライドです。そのプライドが踏みにじられると、男性は怒るか、全く力を失います。男性の権威はライオンのたてがみのようなものだと思います。たてがみには何の実用性もないのです。しかし今、プライドを傷つけられ、力を失った男性が多いと思いませんか( 父権の喪失と夫婦の逆転/小石泉  )」。母を思う時、子供の頃に体験する食事の思い出って、とても大事だよね。

みえない箱船
http://www.kakehashi.or.jp/?p=8226

2013/3/10 pm22.05